コーヒー豆について

サードウェーブの基本!スペシャルティコーヒーとは!?

2014.06.06
サードウェーブの基本!スペシャルティコーヒーとは!?
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度々耳にするけどスペシャルティコーヒーってなに?

スペシャルティコーヒーとは、コーヒーに初めて客観的な評価基準を設定し、数値を持ってクオリティを決定するコーヒーの評価概念ですが、認定されたコーヒー豆そのものを指す言葉として一般的に使用されています。

日本スペシャルティコーヒー協会では、以下のように定義しています。

『消費者の手に持つカップの中のコーヒーの液体の風味が素晴らしい美味しさであり、消費者が美味しいと評価し、満足するコーヒーであること』

要するに『とってもおいしいコーヒー』ってことですね。

スペシャルティコーヒーの一番の特徴は、上質な酸味だと言われています。

酸味と言ってもアシディティ(フルーツを口にした時のようなポジティブな酸味)であり、一般的に日本人が連想するサワー(プレーンヨーグルトのようなすっぱいネガティブな酸味)とは一線を画しています。

スペシャルティコーヒー以前

昔から、おいしいコーヒーといえばブルーマウンテン・ハワイコナなどがいわゆる高級コーヒーの代名詞でしたが、それすら味の基準と言うものがなく、何故おいしいのかそれぞれの経験則(大げさに言ってしまうと生産国の名前のイメージのみ)でしか判断が出来ない状況でした。また、ブラジル、コロンビアなど地名でカテゴライズされていることが一般的で、例えばブラジル国内でも様々な農園があり、場所も標高もばらばら、しかしこの豆たちを全部まとめて1つにしてから出荷するというのが一昔前の常識でした。

スペシャルティコーヒーの概念ができる以前には、客観的な評価基準というものが存在しなかったのです。

以前のコーヒー豆は欠点の少ないものが良いコーヒー豆だと言われており、プラス評価ではなくマイナス評価がいかに少ないかが最重要視されていたんですね。

専門組織の設立

そこで、1982年『当時も今も世界最大のコーヒー消費国であるアメリカ』が、コーヒーにもきちんと味や香りの評価基準を設けよう。このコーヒーは何故おいしいのか、ちゃんと説明出来なきゃだめだよね!

といって設立されたのがSCAASpecialty Coffee Association of America / アメリカスペシャルティコーヒー協会 )という組織です。

Specialty Coffee Association of America

評価基準の決定

スペシャルティコーヒーを語る時、よく例え話としてワインが登場しますが、それもそのはず。SCAAが決定した評価基準は、風味の評価ではコーヒーを先行していたワインの基準を参考に作られたと言われています。

昔はフルーティやビターなど一言で表現されていたものが、今ではフルーツ系なら『オレンジ』『アプリコット』『チェリー』ビター系なら『チョコレート』『ナッツ』などより細かく形容されるようになったんですね。

フレグランス/アロマ:香りの評価

フレーバー:口に含んだ時の風味

アフターテイスト:コーヒーの後味

アシディティ:酸味の質の評価

ボディ:コク、質感の評価

バランス:フレーバー、アシディティ、ボディのバランス

ユニフォーミティ:複数のカップに注いだ時のコーヒーの一貫性

クリーンカップ:雑味やエグ味の有無

スイートネス:甘みの評価

オーバーオール:総合評価

    

トレーサビリティ(生産国・生産者・品種・栽培方法)が明確であり、10項目で、80点以上(100点満点中)の評価を受けたコーヒー豆がスペシャルティコーヒーとして認められます。

コーヒーの流通量

評価に値するコーヒー豆の生産

さてここで、困った事が起きました。コーヒーの評価基準は作成できても評価に値するコーヒー豆がなかったのです。

きちんと評価したいのに、ブラジルはブラジル、コロンビアはコロンビア。国内の色々な農園で収穫された豆が全部一つになってしまっています。

『農園別に評価できる高品質なコーヒー豆の生産』が課題になりました。

評価の一貫性を保つために、『どの国の』『誰が』『どのエリア(標高)で』『どうのような品種の木を』『どのように栽培しているか』を特定し、最終的には他の農園のコーヒー豆と混ざる事なく消費者のもとまで輸送されなければなりません。

できませんでした。

コーヒーの生産に適しているのは赤道を中心に北回帰線と南回帰線の間、コーヒーのほとんどが生産されているこのエリアは俗に「コーヒーベルト」と呼ばれており、その中でも標高が高い程高品質とされています。

アメリカ・EU・日本をはじめとするコーヒー消費国はすべてこのエリアから外れており、勿論例外もありますが、基本的にコーヒーは13世紀と言われている発見・普及の段階から後進国生産・先進国消費の構図を保っています。

生産・品質管理・輸送の工程を、後進国の山奥にあり基本教育を受けておらず、文字の読み書きができない生産者に教えるのは容易な事ではありませんでした。

コーヒーベルト

スペシャルティコーヒーの普及

それから20年近くの年月をかけ、2000年代にようやく私たちのもとへ高品質のコーヒー豆(スペシャルティコーヒー)が届くようになります。日本では流通しているコーヒー豆の5%と言われています。

この10年間で世界のコーヒー事情は大きな変化を迎えています。スペシャルティコーヒーの歴史は始まったばかりです。サードウェーブコーヒーカップオブエクセレンスバリスタチャンピョンシップなどの知名度拡大に伴い、世界的にも広がりの一途を辿っています。

10数人で始めたSCAAですが、現在では世界最大のコーヒー協会となっており、EU・日本など世界各地に展開しています。

彼らのコーヒーにかける情熱に感謝しつつ、今日もおいしいコーヒーをいただきましょう。

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